東海Sでモンドクラッセを買う理由
 
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 今週の中京メーンは東海ステークス。1着馬にはフェブラリーS(2月21日、東京、GI、ダ1600メートル)の優先出走権が与えられる重要な一戦だ。注目はダート転向後、8戦5勝の逃げ馬モンドクラッセ。前走のGIIIみやこSは先手を奪えず7着に敗れたが、中間は調教強化で“闘魂”を注入され、重賞に再び挑む。

 重賞初挑戦だった前走のみやこSで7着に敗れたダート界の新星・モンドクラッセが、改めてタイトル獲得を目指す。

 清水英調教師は「前走はちょっと中途半端な競馬になってしまった」と語り、巻き返しを図っている。

 昨夏の札幌戦(500万下)からポプラ特別(1000万下)、内房S(1600万下)と、スタート直後から後続に影を踏ませず、それぞれ2着に8馬身、3馬身半、5馬身の差をつけて圧勝。3連勝を飾って臨んだみやこSでは2番人気に支持された。

 しかし、エーシンモアオバーに先手を奪われ、2番手を追走。4コーナーで外から並びかけ、直線で一旦先頭に立ったが、後続にのみ込まれた。

 反撃へ向け、陣営は対策を取っている。「この中間は少し攻め馬を強化しているので、いい仕上がりで臨めると思う」とトレーナー。

 今月に入って5本の追い切りを消化し、そのうち13日に美浦Wコースで4ハロン51秒8-12秒9を馬なりでマーク。17日には同コースで4ハロン54秒4-12秒4を一杯に追って計時し、僚馬を4馬身突き放した。体調はひと追いごとに上向いている。

 トレーナーは「まだ気難しい面があって、オープンに入っての1800メートルは少し長いのかもしれないが、気分よく走ってくれれば」と課題を挙げながらも期待を寄せている。

 主戦の三浦騎手が中山で騎乗するため、鞍上は先週の愛知杯をバウンスシャッセで制した田辺騎手。勢いがあるのは頼もしい。

 ダートに転向して8戦5勝のモンドクラッセ。理想の単騎逃げで淡々と運べれば、調教強化の効果で待望の重賞勝利をもぎ取れるはずだ。

★重要な前哨戦

 東海Sはダート路線のローテーションの見直しに伴い、5月の京都開催から2013年に1月の中京開催へ変更。同じ左回りの東京で開催される2月のGIフェブラリーSの重要な前哨戦となった。過去3年の優勝馬のうち、13年のグレープブランデーと15年のコパノリッキーは、同年のフェブラリーSを制覇している。

 

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<東海S:追い切り>



 2回目の重賞挑戦へ、モンドクラッセが攻めを強化してきた。20日、美浦ウッドで前を走る2頭の馬を目標に加速。直線で外に出されると一気に2頭を3馬身置き去りにした。5ハロン68秒9-12秒2。17日(日)にもびっしり追われて4馬身先着している。最終追いを単走で仕上げたみやこS(7着)時よりも意欲的な調整内容だ。清水英師は「前回は使い詰めというのもあったから。体力がついてきて軽い調教では遊んじゃうところがある。今回はしっかりやれているし、反応も良かった」と仕上がりに自信を見せる。

 前走はハナをたたかれ、自分の競馬ができずに7着に敗れた。ただ、今回は平安Sを逃げ切ったインカンテーションが休み明けで、もう1頭の同型マイネルバイカも回避見込み。師は「2番手でもいい」と話すが、よりベターな単騎逃げの展開も見えてきた。独り旅に持ち込めば、巻き返しがあっていい。【高木一成】

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