24日、東京競馬場で行われたGIII東京スポーツ杯2歳S(芝1800メートル)は、4番人気のサトノクラウン(牡・堀)がゴール前で鋭伸。昨年イスラボニータが制した出世レースをものにして、来春のクラシック候補へと名乗りを上げた。今年も“東スポ杯ブランド”は本物か、徹底検証する。
スタートしてすぐはグリュイエールがかかり気味にハナに立ち、前半3ハロンこそ35秒4と流れたが、その後は急激に落ち着いて5ハロン通過は60秒3。レコード決着が続いた近2年(58秒4、59秒6)に比べると遅い。
勝ち馬サトノクラウンが駆使した上がりはメンバー最速タイの33秒8。その近2年の最速馬(33秒6、33秒3)より劣るだけに数字上は食い足りないが、この秋の東京の馬場は開催週によって時計の出方に微妙なバラつきがあるだけに、数字だけで結論付けるのは早計だろう。
「最後の1ハロンでグイッと伸びた。それだけで距離は長い方がいいと分かる。新馬戦も残り1ハロンで伸びていたし、まだ余裕があるということ」とはムーア。
ゲート内で何度も立ち上がるしぐさを見せるなど若さも存分に出たが、レース運びは至って大人びたもの。鞍上が褒めるまでもなく、先に抜け出した2着アヴニールマルシェをクビ差捕らえた“残り100メートルからの末脚”は強烈なインパクトを与えるものだった。
父マルジュ、母ジョコンダIIともに愛国産で日本ではなじみの薄い持ち込み馬(13年セレクトセール出身。母が受胎中に輸入)。3歳上の全姉ライトニングパールは芝6ハロンの英GIチェヴァリーパークSの勝ち馬で母系は短距離色が濃いものの、父の産駒には仏オークス馬もいて「距離は長ければ長いほど良さそう」と名手ムーアは距離延長をプラスに捉えている。来春のクラシック戦線への見通しも明るいと判断して問題あるまい。
ノーザンファーム代表の吉田勝己氏も「日本の芝が合いますね。ゲートには驚いたけど、普段はおとなしくていい馬。相当強い」とかなりのホレ込みよう。発走調教再審査(出走制限はなし)を経ての出走となるため今後のプランは未定だが、「ゲートから出たかっただけ」(ムーア)のこと。初戦で見せた抜群のスタートセンスからも、ゲートの課題は一過性にも思える。
もちろん真価が問われるのは次走以降となるが、クラシック候補の中でもトップグループにつけたことだけは間違いなかろう。
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